円形脱毛症
円形脱毛症とは
突然円形または楕円形に脱毛が生じることをいいます。男女関係なく発症します。
年齢性別に関係なく発症します。自然に治る場合が多い(約6割と言われています)とはいえ、特に女性や子供に発症した場合、精神的な負担がとても大きなものになります。
円形脱毛症は脱毛の勢いが強く、ある一部分の毛が急にまとめて抜けしまうのが特徴です。突然という表現がぴったりくるような状態です。
円形脱毛症の原因
円形脱毛症の原因としては、自己免疫疾患という説が有力です。自己免疫疾患とは、免疫システムの機能が不良となって、体が自分の組織を攻撃してしまうことです。
体外から侵入する細菌やウイルス、あるいは体内に発生する異物はリンパ球が排除しようとします。ところが何らかの原因でシステに異常が生じ、リンパ球が誤って毛根を攻撃することによって円形脱毛症を引き起こすと考えられています。
しかし、原因が完全に解明されているわけではないようです。自己免疫疾患の他にストレスなどが原因になると言われてますが、ストレスを原因とする根拠がないとする専門家います。
「ストレス」が原因は根拠なし
「原因ははっきりしていないんです。なぜ円形に抜けるのかも不明です」と、東邦大大橋病院の斎藤隆三・客員教授(皮膚科)は話す。
<中略>
「円形脱毛症には免疫が関係している、という説が有力です」と斎藤さん。ただ、免疫反応の原因は明らかになっていない。
どうしてストレスが原因とされた?
「何となく納得できてしまうからでしょう。でも、なぜその場所なのか説明できない。ストレスの場合によくみられる血管の収縮も局所的に起こることはありません」
<中略>
斎藤さんはある時期に受診した円形脱毛症患者735人の年齢を調べたことがある。最も多かったのは20代、30代。次いで10歳以下だった。
「乳児期に起こることがあります。幼児期から増えてきます」と、国立成育医療センターの佐々木りか子・皮膚科医長。
<中略>
1カ所にできた際は、「まず治療の必要はありません」と佐々木さん。半年から1年で治ることが多い。
いくつもできたケースでも自然に治る可能性はあるが、5~10年かかることもあるという。
佐々木さんは、治療中に患者が風邪をひくと、順調に回復していても症状が悪化するケースがあることを実感している。
「ウィルス性の風邪が円形脱毛症とかかわっているという仮説が近年、有力です。それと関係があるのかもしれません」
子どもたちを診療する佐々木さんは、安易にストレスを口にすることを戒める。
「そう言われても安心はできません。親や患者はよけいに心配になる。それに育児不安もある中で母親は自分を責める。いい影響はありません」
2008年1月13日(日)朝日新聞「元気のひけつ」より引用(太字はサイト管理者によるものです)
円形脱毛症の種類
円形脱毛症を症状別に分類すると以下の4つになります。症状の軽い順に挙げます。
単発型円形脱毛症
単発型円形脱毛症は円形脱毛症の中で最も多いとされています。
頭髪が円形に2~3ヶ所単発的に抜けます。発症年齢は子供から老人まで、男女による差もほとんどありません。多発性円形脱毛症に移行する場合もありますが、6割くらいは自然治癒すると言われています。
多発型円形脱毛症
多発型円形脱毛症は単発型円形脱毛症を繰り返すタイプです。頭髪の複数の箇所に脱毛が見られます。脱毛部分がくっついて大きくなったり、治っても繰り返す可能性があります。
適切な治療を行えば2年程度で完治する場合が多いようです。
全頭脱毛症
多発型円形脱毛症が進行すると全頭脱毛を及ぼすこともあります。数ヶ所の脱毛部位がつながり頭髪が全部抜けてしまう症状です。
このタイプの円形脱毛症は治りにくく、治療にはかなり根気が必要となります。
汎発性脱毛症(ばんぱつせいだつもうしょう)
汎発性脱毛症(ばんぱつせいだつもうしょう)とは、頭髪はもとより、眉毛、睫毛、ひげ、脇毛、陰毛、すべての体毛が抜け落ちてしまう脱毛症の一つです。
円形脱毛症の中で最も重度な症状です。
円形脱毛症の治療
単発型円形脱毛症の6割が自然治癒するということは、4割は治療が必要であるということです。
皮膚科、形成外科の脱毛外来、脱毛の専門医が円形脱毛症の治療を行っています。一人で悩むくらいなら早めに診てもらいましょう。取り越し苦労であったとしても、笑い話で済めばそれで良いでしょう。
治療法には、ステロイドなどを用いる薬物療法と、紫外線を当てる等の物理化学療法があります。






